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小夜
第2章 ふるえる
小夜は裸で日記を書いています。
お兄さまは小夜の乳房を揉みながら、日記の文章をチェックしています。
お兄さまは、もっと小夜自身のことを書くように言いました。


奴隷の小夜は、お兄さまたちが住む広いお屋敷には住めません。
同じ敷地の中にある小さな離れが、小夜のこの家での唯一の居場所です。
小夜が10才で施設から引き取られたときから、小夜は一人でここに住んでいます。

元はこの家のお嬢さまがピアノを弾くための部屋だったそうです。
でも小夜がきたときには、すでにピアノはありませんでした。
その代わりに、小さな部屋には不釣り合いなほど大きなベッドが、部屋の中央にありました。

この部屋は、防音設備が完璧に整えられているそうです。

「だから、小夜がどれだけ泣いても叫んでも、誰も気づかないんだよ」

……お兄さまが小夜を初めて鞭打ったとき、そう言ったのを覚えています……。
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