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親愛なるご主人さま
第13章 競売第二幕 純子

辞表を上司に叩きつけ、競合する航空会社のCAとして転職も目論んだ。実際、「美しすぎる世界のCA20人」のひとりとして米国の雑誌の特集記事にも載ったことがある純子は日本の航空業界はもちろんマスコミでも注目され、様々なオファーがあっても不思議ではなかった。
純子も自信満々で“大臣候補のセクハラ官僚を赦さずひっぱたいた女”としてハクが付き、メディアでも取り上げられ、純子のプライドの鼻は益々高くなった。
そこに目を付けてエージェントX社が純子に近づいた。
「貴女ならもう航空会社のCAにとどまらず、タレントとして人気を得て活動できますよ」
アプローチしたのは細井だった。巧みな話術と嘘っぱちのタレント事務所の名刺や資料を見せた。
純子の慢心と隙もあったのだろう。その気になって“X”社と一緒に自分の「ファッションモデル業とテレビ業界進出計画」の打ち合わせを重ねた。
数日後、純子の姿は充電のため海外を旅しているという“まことしやか”な噂と共に消えた。
純子が覚えているのは、何度目かの打合せ中に細井が淹れたコーヒーを口にしたところまでだった。深い眠りから覚めた時は鉄格子の地下室で後ろ手に縛られ、パンティ1枚の姿にされていた。
そして3か月後の今夜。オークション会場は熱気ムンムンで水野純子ショータイムを迎えていた。
「この女は気が強くプライドも高くて調教は苦労したのですが、アナルを辱めた翌日からとぉっーても素直になったんですよ!」
担当調教師の仁の話には誇張も偽りもなく、“X”社から預かって調教開始の当初、純子は仁に激しく抵抗した。縄を掛けようとする仁に唾を吐き、鞭を打っても罵倒の言葉を吐きながら暴れ始める程だった。仁は圭吾に相談した。

