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彼の世界は官能で出来ている。
第12章 別世界の壁

それにしても…


ここ何日も連絡がないとは、少し心配だったりもする。


嘉良くんは仕事関係で瑛斗の情報が耳にはいるらしくバイト先に来ては近況を教えてくれるが、やっぱり瑛斗本人から…そう言うことを聞きたい。



「今は、本当に忙しいみたいで…出版社ですれ違うぐらいだけど…いつも、シュッとしてて「さすが末広先生」って、思うよ」



――――シュッとしてるねぇ…



官能を表現しているときの瑛斗のだらしない顔を誰も知らないかそう思うのだろうが…


シュッとしているときの瑛斗は……



ん――――…やっぱり少し心配である。



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