この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
彼の世界は官能で出来ている。
第12章 別世界の壁

瑛斗の部屋で激しく抱かれてから、早くも2週間がたった。
相変わらず瑛斗は“ヤッツン”こと“末広 八”の仕事が忙しく、あれから顔を見ていない。
「最近、ヤッツン来ないっすね?」
「そうだねぇ~…」
もちろん、私のバイト先になんて来れるわけもなく…
“ヤッツン”が通うファミレスと、言う…変な噂も日に日に鎮火しつつあった。
「もう一人のファンタジー作家さんはよく来るっすよね?――――つ~か、上原先輩あの作家さんのと付き合ってるんすか?」
「はあ?――――いやいや…付き合ってないから!」
嘉良くんは相変わらず来店してくれるし、仕事や打ち合わせもここでするから…
すでに、“ヤッツン”より“9カラット”がよく通うファミレス…になりつつある。

