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蜜な時間はあなたと共に
第6章 異国の地で電話×××

グイグイと身体を密着させ、胸を押し付けてくる。
流石にここまでされると、無理にでも離さないといけない。

「応えられないなら、キスだけでも良いんです。ファーストキスして下さい。お願いします」
「アカンよ。最初のキスは大事にしやな…」
「このまま引き下がるなんて出来ません」
「ごめん……迷惑掛かるから…」

茜さんの事が口から出かかったが飲み込んだ。
無理やり引き離そうとした瞬間、遠藤さんの顔が近付き、柔らかいものが唇を覆った。

「……!!」
「ん……」

キスされてると錯覚してすぐに遠藤さんを力強く引き離した。
遠藤さんの顔も見ずに唇を触りながら顔を背けた。

「ごめん…」
「……っ」

グズッと鼻をすする音が聞こえると、遠藤さんが走り去っていった。

「弥生!!」

皆が見てる前で傷付けちゃったな…
でも、ごめんな…

「ハルー!お前いくら酔っ払った女の子からキスされたからってあんな反応は無いぞー!!」

俺に彼女が居てると知らないバンドマンからなじられたが、メンバーが諫めてくれてその場は収まった。



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