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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第6章 美里晶

□ □
二度の情事を終えた後に、私は高校時代のことを均にも話して聞かせた。
「そうだったんですか」
そう言って、こちらを見た均。その気持ちを、私はしりたいと思った。
「ごめんね。こんな変な女で」
「いえ、別に変だなんて思ってません。だから、過去のことは気にならないんですが……」
「なぁに?」
「本当に僕でよかったんですか? その……はじめての相手」
「うふふふ」
「み、美里さん?」
「ごめんごめん、笑ったりして。だけど、それこそこっちのセリフだから」
「というと?」
「言い方が悪かったかな。私のはじめての相手は、高校時代の元親友。性別に関係なく、それは変わらないし、別に後悔だってしてないんだ。そして、それは今も同じだよ」
私は、ちゅっと軽く均にキスをした。
「やっと、自分らしい恋愛ができる。そう思うと、わくわくするんだ」
それが、偽らざる本心であり、そう言える自分が心地よかった。

