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永遠の愛を奪って
第21章 祐の出した答え

「何よ、そんなにかしこまっちゃって。おばちゃんは青木くんのお願いならなんでも聞いてあげるわよ」
お局様の声が大きいから会話内容がはっきりと聞こえる。
うちの課の女性社員からも祐は人気だから、近くで仕事をしている人たちも話せる機会がないかとチラチラと横目で見ていた。
「では、白米さんの無理な異動を取り消してもらえるように課長に相談していただけないでしょうか?今はいらっしゃらないようなので」
休憩中に言っていたことを本当に実行しているから仕事をしていた手が止まる。
私の隣にいた穂並さんもパソコンのキーボードを打つのをやめて、祐の方を見ろと私の肩を叩いてくる。
「えっ……!?白米さんの異動!?何の事かしら……」
「急に異動させられると噂で聞いたので。なんでもお願いを聞いてくれるならそこをなんとかしてもらえないですかね?」
「えーっと……、お願いを聞いてあげたいけど決めるのは課長だし……。白米さんはもう会社を辞めるって退職願を出してきたから……」

