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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心

その時に思った私の“答え”も祐の答えによって曲げるつもりはない。
私が望んでいることはたった一つ。
祐が着ているスウェットを握り、少しドキドキしながら祐が話してくれる心境を待つ。
しばらく古い時計の針がカチッカチッと進む音が聞こえるほど静かになった後、祐は口を開いた。
「――――……オレが小春の彼氏でいることが難しくなる…かも」
「えっ……」
予想外の返事を耳にして一瞬、呼吸をするのも忘れてしまうほど驚きを隠せなくなる。
一体、どういうこと……。
聞けば聞くほど祐が何を考えているのか分からなくなって、一緒に暮らせる幸せで抑えつけていた不安な未来がまた浮上してくる。
「だから、ある意味、オレにとっては賭けかもしれないな。一か八かなんだ」
「そういうのはやめよう?私はそこまで祐に意地悪をするつもりはないよ……?
一生許さないとか、浮気まがいのことをされて恨んでやるとか思ってないから」

