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永遠の愛を奪って
第2章 処女卒業前の夜

いいなぁ……。
顔には出さないように心の中だけでしょんぼりしていると青木くんが私の方を向いてくる。
「……小春も一緒に行ったんですか?」
青木くんと目が合うとドキッと胸の鼓動が温かく鳴った。
でも恥ずかしくてすぐに視線を逸らした。
カッコいいから側でずっと見ていることなんてできない。
「もちろん。小春と行きたいね~って前から話してたから。美味しかったよね?小春」
「はっ、はい!」
「そうなんですか。穂並さんは小春と本当に仲がいいですねー。
じゃあ、オレは別の用事があるので。では、また。穂並さん、……小春」
「…………」
聞き間違いではない。今日も青木くんに“小春”と呼ばれた。
苗字ではなくて名前で……。

