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もっと夢を見ていたい
第15章 22(3

『っ!!』
唇を噛み締めて痛みに耐える。
『これサトシとのやろ?』
『…………。』
『サトシが彫ったんやろ?』
言い訳するか
認めるか…。
『サトシにも同じのあるもんな』
そう言って今度は噛み付いた。
『やあああ!痛い!やめて!』
肉に食い込む硬い歯
骨も折れてしまいそう。
『消せ』
『…っふ…ぐっ…うぅ』
ボロボロと落ちる涙。
『消せ』
『…わかったから!』
そう言うと彼は手を離し
冷たく私を見下ろした。
『アイツも…邪魔やな』
『何…するの…もう終わった事やん』
『うるさい』
彼は私の頬を平手打ちした。
あぁ…もう…手遅れだ。

