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第12章 夫の前で、堕ちる

　くすりと笑った高木の顔が、ミキの股間に沈み込む。
途端に、いやらしい水音が部屋中に広がった。

　　ペチャ、ペチャ……。

　舌先がクリトリスをねっとりと撫でる。
時に激しく、時に焦らすようにやさしく、舌が踊る。
ジュル……と愛液を啜ると、肉ヒダと膨らんだ突起が唇ごと吸い込まれる。

　「ああっ、そこ……っ、気持ちいい……っ」

　ミキの身体がベッドを揺らすほどにくねる。腰が浮き、喉が震える。
快感が波のように押し寄せ、声が止まらない。

　「あーあ……どんどん溢れてきてる。ミキのマ○コ、ほんといやらしいな」

　「だ、だって……っ」

　「気持ちいいの」と続けようとした瞬間――
ミキの隣、ベッドがズンと沈む。タツヤだった。

　「気持ちいいのか、ミキ……？舐められて、どうなんだよ……聞かせてくれよ」

　ミキのすぐ横に、タツヤの顔がある。
頬を紅潮させ、額には汗が滲んでいる。
震える手が、今にもミキに触れそうに宙をさまよう。

　「だ、だめっ……見ないで……お願い……っ」

　「いいだろ？俺は……夫だぞ。それにミキ、お前……“見て”って、自分で言ったよな」

　「そ、そんなこと……言って、な……ひぁっ！」

　膣口に侵入した高木の指が、奥の一点をピンポイントで擦り上げる。
舌は休むことなく、クリトリスを甘く弾き続けた。

　「そ、そこ……っ、だめ、だめぇっ……ああっ、お願い……見ないで……！」

　首を横に振りながら叫ぶ。
けれど身体は正直すぎるほどに反応し、絶頂の波がすぐそこまで迫っていた。

“見られてしまう――イッてしまうところを、夫に”

――その背徳が、さらに深くミキを堕としていく。