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愛DoLL☆美しき野獣
第35章 幽閉されたお姫様と嘘つき女王

ドンッ、ドンッ、ドンドカッ!!!!!
バ――――ン!!!!!
潤は、体当たりをして、リビングの扉をぶち壊した。
そのとたん、窓がビシビシビシビシッと音を立て、ガラスが吹き飛んだ。
「キャ―――!!!!!!」
(ありえない!!!!!!!)
真琴は、恐怖のあまり、目を瞑る。
「真琴、真琴、真琴!!!!!」
潤は、そんな真琴の体をしっかりと、抱き締めた。
「潤さん、潤さん、潤さん!!!!!」
二人は、再会を喜ぶが、その瞬間、ハッとする。
「…なんだ?なんなんだ?」
「…いやぁ――来ないで!!!」
ス――――ッと、迫り来る白い影。
まさしく、幽霊なのか、ドレスを纏っているように見えるが、その先の足が見えない。
彼女は、潤の腕にすがり付くように、微笑んだ気がした。
"ああ、やっと、会えましたね?"
と、潤に嬉しそうにそう囁くと、ス――ッと姿を消した。
まるで、浄化されたように…
二人は、暫く顔を見合わせ、驚きを隠せなかった。
「今の、なに?」
「…分からねぇ…」
周りを見渡すと、先程の怪奇現象は、跡形もなく消えていた。
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