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愛DoLL☆美しき野獣
第17章 十七章

二人がリビングに駆け込むと、真琴は大きな欠伸をして、いつものソファーにゴロンとしていた。
「ま、真琴!!」
エドワードが、真琴の前に座り、土下座の体勢を取った。
「ごめん!!君にひどいことして、本当にごめん!!記憶をなくすような卑怯な真似をして、本当にごめん。」
何度も頭を下げて謝っていた。
いつもの傲慢な彼らしくない態度に、潤は、びっくりする。
真琴は、膝に手を置き、きちんとソファーに座り直した。
「じゃあ、エドさん。なんか食べ物を作って下さい。お腹ぺこぺこなの。」
屈託なくそう言った真琴の顔は、しごく普通だった。
「うん!!冷蔵庫にハンバーグと野菜スープがあるけど、それで良い?」
「わ~い♪エドさんのハンバーグだぁ、嬉しい。」
「真琴、怒ってないの?」
「うん。」
「何で?」
「あなたが好きだから。」
「本当に?」
「うん。」
「じゃあ、仲直りのキスしてもいい?」
「いいよ。」
真琴が目を閉じると、潤が彼女のソファーの隣に座ってきた。
「おい、待てよ。」
潤の制止行為に、エドワードはあからさまに嫌な顔をする。
潤は、真琴の顔を覗き込む。
「お前、本当に全部思い出したのか?」
「うん。全部覚えてるよ。あなたと嫌いで別れたわけじゃなかったことも、エドさんが切れて、あたしに初めて暴力を振ったことも。あたしの足に錘をつけたせいで階段から足を滑らせたことも。全部、思い出した。」
「いつ、思い出した?」
「さっき夢で、見た。起きたら、それが全部現実だったんだって、確信したの。」
「平気なのか?エドに、そんな酷いことをされて?」
「うん。だってあたし、全部覚えてるから。エドさんが、支えてくれたこと、前を進む勇気をくれたことも、ちゃんと覚えてるから。」
エドワードは、堪らずに、真琴の両手をぎゅうっと握り締める。
「真琴・・・ごめん。君には一生、頭が上がらない。愛してるよ。」
「あたしもあなたを愛してる。だから全部、受け止める覚悟は出来てるよ。」
「オレ、潤のことも好きなんだ。」
「そんなこと、とっくに知ってるよ。」
「「「えっ!?」」」
エドワードと、潤は、声を揃えて、びっくりした。
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