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炎の薔薇
第6章 寂しがりやのうさぎ
「和也は欲のない人ね。
ここで幸せな時間を過ごした分、家に帰ってからも優しい気持ちが保てるのよね」
「ああ。そうかもしれん。
疚しい分優しくなれるのかもしれんわな」
「もっとオッパイ気持ち良くしてよ」
私は胸を突き出して和也を挑発した。
「激しく抱いて!」
私の体の上に和也は被さり、チュッチュッと舌音を立てて胸を吸い付いてきた。
やらしい顔してるわよ。
男性器から涎を垂らして、早く入り込みたいとばかりにパンパンになってるじゃない。
私達も寂しいうさぎなの。
お互いの寂しさを愛撫で舐め合って、体をくっつけて冷えきった心を温めるの。
もう何度重なり合ったかしら?
最初は月に一度くらいのペースで会っていたのに、セックスを覚えてから何かと理由をつけて回数も増えたわ。
お互いに有給休暇を使って、普通に仕事に行くふりをして一日中ベッドで愛し合ったりね。
あなたは私を求めてる
私もあなたを求めてる
あなたが体に入る瞬間が好きよ。
あなたの硬く脈打つ男そのものを受け入れ、私は悦びの密を垂れ流しながら汚していくの。
もう、私達は汚れちゃったのよ。
どんな綺麗な言葉で取り繕ってみても不倫は不倫よ。
あなたの背中をギュッと抱きしめて地獄に堕ちていくの。
真っ赤に燃え滾る炎となって……

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