この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
炎の薔薇
第6章 寂しがりやのうさぎ
「和也は絶対バレない自信ある?」
「あるね。言うたやろ。あの人は俺に興味がないって。
会話がないほど冷めてもいないけど、息子中心の話ばかりや。
あの学校に行かせたい。その為にはあの塾がいい。今の成績では第一志望はギリギリだとかな。
確かに子供は大事やからそういう会話は持つ。
それがお互いの唯一の共通の話題なんやから仕方ない。
波風も立たないから喧嘩にもならない。
あの人は『私達って本当に喧嘩しないよね』なんて言ってるくらいやからな。
友達みたいな関係なんやろうね」
そんな事を呑気に言う和也にもイラッとした。
「どこまでも和也をバカにした奥さんなのね。
ほんと、何様なの?
自分は専業主婦して当たり前で夫を労わない。
エッチを拒否してもお強請りはするのね。
喧嘩にならないのは、和也が頭がいいから波風立たないようにしてるだけでしょ?
そんな事にも気づけないくらい能天気な人なの?
そんな奥さんに和也は腹が立たないの?
本当にイラつく女ね!
和也の奥さんって!!」
思わず口から飛び出しす嫉妬と本音。
何で世の中は不公平なんだろう?
専業主婦に胡座をかいて、夫の寂しさも理解しようともせずに息子のお受験にはご熱心。
金の苦労など微塵も知らずに夫の稼ぎで悠々自適な生活を送り、妻の役割も果たさないくせに!
そんな女が和也の妻で居られるなんて………
悔しい!!
こんな図々しい座敷豚が和也の妻だなんて……

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


