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愛おしいキミに極甘な林檎を
第30章 低俗な野望と片思い

いつだってソラ先輩は無償の愛をくれる。
温かくて、優しくて、どんな私でも包んでくれる愛。
この愛があるからこそこれから先に何があっても耐えられそうな気がした。
それから何事もなくソラ先輩のところで過ごした。
起きていられるほど体調は良くなってきたみたいだけど右手の方は治らなかった。
「落としてごめん……」
「お箸じゃなくてスプーンとフォークが合体してるやつがいいですね!雑貨屋で売っていた気がするので明日仕事帰りに寄って買ってきます」
「ありがとう。助かるよ」
私の前では笑っているものの、当たり前のことができなくて落ち込んでいるのか元気がなかった。

