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愛おしいキミに極甘な林檎を
第24章 離れ離れと深まる絆

「近くの漫画喫茶で寝てきます。朝には戻りますので課長はこの部屋で寝てください」
「オレと寝るのがそんなに嫌なのか?」
課長にまで悲しそうな顔をさせてしまって心が痛む。
「いいえ。課長のことが嫌いなわけではありません。彼氏の気持ちを考えたらどんな状況であれ異性と一晩過ごしてはいけないなって思いまして」
今目の前にいる人は課長だけど、どんな時であれ私にとって一番大切な人はソラ先輩だ。
疲れているからと言って断れなくて、彼氏が嫌がるようなことをしてしまいそうになる私は馬鹿だった。
「そうか……。……だったらオレが外に出る。明日からは部屋を別々にしてもらえるように頼んでみるな」
「すみません、お願いします。でも私が言い出したのでやっぱり今晩は私が外に出ます」
「いや、いい。……結婚前の大切な女を深夜に歩かせるわけにはいかないからな」

