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愛おしいキミに極甘な林檎を
第21章 アナタを愛シテ逆らえない


「会社では上手くやるのでご心配なく。今はプライベートですし、彼氏との時間が優先です」


笑顔でそう言うとソラ先輩は困ったように笑って私を見ていた。

彼氏の気持ちを優先する、これも愛する意味になっているはず。


今日は始まったばかりで私的に愛情表現はまだ二回。

いっぱい愛すると約束したけど先は長い……。




朝食をしっかり食べた後、ホテルの近くにある水族館に行った。

人が多くてなかなか前に進めないけれど、私の気分は上がっていた。


「あ、この魚の顔は個性的ですね!ソラ先輩も見てくださいよ」


「風子は本当に海が好きだね」


「はい。ソラ先輩と行ってから好きになりました」


「前に水族館に行った時、風子はマグロを見て一匹でお寿司を何貫作れるかなって言ってたよね」


「あはは、よく覚えてますね。……そしてこんな風に手を繋ぎましたよね」


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