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愛おしいキミに極甘な林檎を
第9章 曖昧と鏡の前のお仕置き

「前に話した音信不通の彼氏です」
「…………。その男とどうして会えたんだ?」
「いきなりこっちに帰って来て私の事を待ち伏せしていたんです。それで、おかしな話ですけど……その日はすごく疲れていたので、これは夢なのかなって思って…つい……」
「抱かれたと言うことか……。相手は女を作って乙羽を裏切っていたんだろう?」
「いいえ。連絡が取れなかっただけで、私への気持ちは変わっていなかったみたいです。本当かどうかはまだよく分からないんですけど……」
「そうなのか……」
小さく溜息をついた課長は私の胸元に触れた。
赤い印で傷ついた肌をいたわるようにそっと指を滑らせる。
「乙羽の元カレは独占欲が強いんだな」
「元カレ……?」
「乙羽が別れたと思っていたんだからそうじゃないのか?」

