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愛おしいキミに極甘な林檎を
第44章 愛の結晶

失礼がないように姿勢を正し、お辞儀をすることを心掛ける。
緊張していて無実の罪が晴れたことをソラ先輩に話す余裕もなかった。
広いリビングに案内されてからソファに座っても緊張して体に力が入っていた。
「風子、大丈夫?いつも通りでいいんだよ」
「はっ……、はい……」
隣にソラ先輩が座って、背中に触れられてもその力は抜けなかった。
結婚するんだから義理の家族からは良い印象を持ってもらいたい。
その一心で無理矢理笑顔を作る。
きっちりと脚を閉じて座っていると今度は廊下から足音が聞こえてきた。
「わー!兄さんの彼女!?ずっと会ってみたかったから嬉しいなー!」
声がする方に顔を向けるとソラ先輩にそっくりな人がいた。
「もしかしてこの人が弟さんですか……?」

