この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
またいつか貴方と
第29章 聡くんの最期
「蛍子ちゃん...」
『ちゃんと話すね。
面会時間になった11時にお母さんと行ったの。
真也も居たからみんなで。
そしたら病室にいなくてね…
ナースコールしてどこですか?って聞いたら
絶対安静だから病室にいるはずですよ!って。
でも居なくて近くを探したら真也が
トイレで倒れてる聡を見つけてすぐ処置してくれたの。
でも脳内の出血が多すぎて意識もなくて
呼吸不全でもう助からなかった。
看護師さんの話だと
多分だけど尿瓶でトイレされるのが嫌で
自分で行ったんじゃないかって...』
そんな。
あれだけ無理しないって約束したのに。
どうして無理してそんなことするの…
そう。
この日が聡くんの命日となってしまった。
悲しすぎて突然過ぎて涙が出ない。
お母さんに促され一度家に帰った。
そして後でお通夜に行くと決めた。
お母さんはお兄ちゃんと綾乃に連絡をしている。
聡くん...
また約束が守られないの?
もうあなたがいない事には耐えられない。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


