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アムネシアは蜜愛に花開く
第4章 Ⅲ 突然の熱海と拗れる現実
 少し和やかな空気になったから、ずばりと聞いてみる。

「あの、専務。なにを企んでいるんです?」
「なんのことですか?」
「今日の熱海ですよ! どうして今日なんですか!」

 巽はソファにふんぞり返って座り、長い足を組む。

「今日、なにかご予定でもあるんですか?」
「それは……っ」
 
 ……今日、怜二さんに指輪を返しに行くつもりだった。
 わたしと巽が一線を越えていなくても、わたしの心は巽を好きだと自覚してしまった。その心の裏切りをわたしは、どうしても許すことが出来なかった。

 許すことが出来るのなら、怜二さんと由奈さんが身体の関係がなくても、心で繋がっているという状況を許さないといけなくなる。
 それは女として嫌だ。

 深刻なのは、身体の裏切りか心の裏切りかわからないけれど、巽への想いを絶てなかったことが、わたしの最大の不貞。かといって由奈さんから巽を奪い取りたい気持ちもなく、ただ密やかに巽を想い続けていこう……それが四徹の頭で下した結論だった。
 巽が結婚すれば、きっとわたしの想いも絶てるはずだから。

 団体行動で動いている時に、別れ話などは出来ない。
 笑い話でもなく深刻なのだから、時と場合を考えるのが常識だろう。
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