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アムネシアは蜜愛に花開く
第2章 Ⅰ 突然の再会は婚約者連れで

「するとタツミィと広瀬氏が言い争いしてね」

――広報企画に有能な社員がいないから社の方針に逆らい、庇うんですか、広瀬さん。
――氷室さん。うちは全員が有能です。
――ほう? たとえばアルネシアは広報は、外部の専門家に任せています。どう考えてもルミナスの広報と、アムネシアの広報は出来が違う。ルミネスの広報ははっきりいって使えない。

 そう言われれば、ぐぅの根も出ない。
 アムネシアの広告やCMはあまりに美しくて、印象に残る。
 ルミナスの広告は、他店のプロと相談しているとはいえ、指揮しているわたしがデザインや心理学などは無知のド素人だ。提案されたもの以上の妙案を思いつけない。幾ら広報の勉強しても、その道に進んできた人達に比べれば、月とすっぽん、畑違いなのだ。

――広報を廃止します。必要なのはアムネシアの企画を上回る企画力だ。

「それでタツミィがこう言ったのさ」

――広瀬さんが仰る通り、ルミナス社員が有能であるというのなら、廃止予定の広報の方の企画力を見せて頂きましょうか。広報企画部というのなら、企画も出来て然りのはず。広報担当の方は誰ですか?

「それであんたの名前が出たわけよ。まあ、タツミィであったなら、わかっていながらあんたの名前を、広瀬氏から引き出したということになるけど」

――……ではこうしましょう。再来月、アムネシアは十周年を迎え、僕達の結婚式があります。それを記念して、アムネシアの口紅を開発することにします。
――今度のアムネシア十周年の特別企画の口紅は、藤城さんと僕とで開発をします。
――コンセプトは、禁断の愛。藤城さんの開発力に、ルミナス全社員の命運をかけることにしましょう。

「その後の広瀬氏の猛反対を押し切ったわけよ。今も広瀬氏、断固抗議しているんじゃないかな。だって、あんたにどれだけの責任かかるというのよね」
「うう……。わたし、いまだ怜二さんから一発OK貰ったことがないほどの広報も出来損ないなのに、企画なんてまったく自信ないよ。企画だったら香代子はピカ一なのに……」
「でもあくまでご指名はあんたなのよ。しかも有能のひとりとしてだ。今までしてこなかった仕事で、命運かけられてもねぇ……とは思う。思うけれど」
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