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大好きだから...
第12章 おかえりなさい

「お父さん!!!」
びっくりした!休みの度に
実家に帰ってお母さんの遺影を見て
帰ってきているけど
お父さんとは連絡とることをしてなかった。
『朱里。ただいま』
次は...この声は...
「お兄ちゃん!!!!」
『おう。朱里ちゃんとくえるようになったか?』
ちゃんと?
どういうこと?
「食べてる…よ、うん。」
『あっそ。なら週末帰ってこい。
焼肉連れてってやるから。正人も連れてこい。』
...焼肉…は無理だよ。
「週末に…焼肉…?」
『あぁ。こっち帰ってきたし
あのいつものとこの焼肉食いたいから
奢ってやるから来いよ』
断りにくいよー。
ドタキャンしようかな。
『もう日本帰ったからいつでも行けるしな。
隠そうとしてんだろうけど正人から聞いてる。
ちょっとは食えるようになったんだろ?
復活したら焼肉とカニ行くぞ。』
やっぱりお兄ちゃんだ。
いつでも優しい。
「うん。少しだけど食べてるよ。
お兄ちゃんもお父さんも帰ってきてくれて
すごく嬉しい!」
ホントに嬉しいの。
寂しくてもお父さんとお兄ちゃんがいる。
お母さんのそばに居てくれるってだけで
安心できるよ。

