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記憶の彼方に眠る恋
第4章 再会

そして、二人が拓麻の部屋へと入り、拓麻がドアを閉めた次の瞬間―――。
突然、拓麻が「紗友莉!」と呼んだかと思うと、振り向いた紗友莉を正面から思いっきり抱きしめてきた。
久々にこの部屋へ入れてもらった感慨は、僅か一瞬で吹き飛んでしまうことに。
あまりのことに目を見開いて仰天した紗友莉だったが、すぐさま胸の高鳴りが一気に最高潮へと達していった。
高校時代の紗友莉にとっての「夢のひととき」が、今になってこうしてあっさりと実現してしまったのだ。
抵抗する隙も与えぬ電光石火の早業で、こうして抱きしめられてしまったことで、紗友莉の心の防御はとっくに機能していない。
うっとりとしてくる気持ちに懸命に逆らおうとする紗友莉は、内心「こんなのダメ! 拓麻には婚約者さんがいる!」と叫び、どうにか抵抗する気持ちを呼び起こそうと必死だ。
しかし、そんな努力も空しく、拓麻はさらにグッと紗友莉を抱きしめてくると、その耳元に口を近づけて言った。
「紗友莉! 好きだ……! 俺と付きあってくれ……!」
突然、拓麻が「紗友莉!」と呼んだかと思うと、振り向いた紗友莉を正面から思いっきり抱きしめてきた。
久々にこの部屋へ入れてもらった感慨は、僅か一瞬で吹き飛んでしまうことに。
あまりのことに目を見開いて仰天した紗友莉だったが、すぐさま胸の高鳴りが一気に最高潮へと達していった。
高校時代の紗友莉にとっての「夢のひととき」が、今になってこうしてあっさりと実現してしまったのだ。
抵抗する隙も与えぬ電光石火の早業で、こうして抱きしめられてしまったことで、紗友莉の心の防御はとっくに機能していない。
うっとりとしてくる気持ちに懸命に逆らおうとする紗友莉は、内心「こんなのダメ! 拓麻には婚約者さんがいる!」と叫び、どうにか抵抗する気持ちを呼び起こそうと必死だ。
しかし、そんな努力も空しく、拓麻はさらにグッと紗友莉を抱きしめてくると、その耳元に口を近づけて言った。
「紗友莉! 好きだ……! 俺と付きあってくれ……!」

