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シャネルを着た悪魔 Ⅱ
第17章 彼なりのケジメ

「だけど、誰かを守り……誰かを愛し……関係の無い人を傷つけないという道を選んだの。」
「その道を切り開くまでに沢山の時間や労力を使ったと思うわ。勿論、死ぬほど悩んだ時期も有っただろうし、死にたいと思う時も有ったと思う」
「だけど──自らの手で自らの人生を良い方向へ変えていく努力をした。そして、それが結果となり実を結んでいるの。」
「それって奇跡だと思う。」
そうだ、普通ならこの子達六人はハンソン兄弟まではいかなくても、俗にいう半グレになっていても何ら可笑しくはない。
しかもテヒョンには帝国、彼達には神宮会・新家・ウラジ―ミルファミリーと云った、堅気の物でさえも名前を知っている組織がバックに居るのだから。
だけど……自分の人生は自分の物だ、という言葉を彼達は行動で示した。
特にうちの旦那さんなんて、アート財閥のあの野郎や異母兄弟である旧兄貴の様に、仕事が出来ないのに傲慢で我が儘な財閥子息になってても不思議ではなかったのに……
「本当にアンタ達は凄いよ。」

