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あなたがすきでたまらない
第19章 月に叢雲花に風
俺・・・どこまでガキでクソなんだろ?
滅茶苦茶失礼な事信さんに言ったのに・・・笑ってくれた
笑って、俺も悩んでるから一緒に先輩に訊きに行こうって言ってくれた
優しいんだよなぁ・・・

「先輩の周りの人間ってなんでこんな優しいんだろ?」

内心だったのに考えが漏れてたみたい
小声で話してしまってた

「先輩はさ?俺の憧れ。優しいのは当たり前。周りの人間があったかいのは先輩が先輩で良い人だから。それに近寄った高橋君も良い人で・・・優しいって事なんじゃないの?」

「!!!」

照れるし!!
恥ずいし!!!

「先輩の武勇伝教えてやろうか??」

へにゃって笑いながら信さんが俺に笑う

「そんなん聞かされたら・・・益々へこむので・・・結構です」

「あそ~?残念。俺は先輩大好きだから、先輩ファンを増やしたかったけどねぇ~」

「そんなに・・・ですか?」

「そんなにですよ?先輩は俺のスーパーヒーローなのですから」

・・・羨ましいわ
正直滅茶苦茶羨ましいわ
・・・そして悔しいわ
正直滅茶苦茶悔しいわ

俺・・・伊織が好きであいし・・・てて・・・ガキでどうしようもないのに・・・

信さんさ?
舐めてたけど大人でさ?
刑事でさ?
先輩には比べらんないけど・・・俺からしたらイケメンよ?

羨ましい
俺だって・・・俺だって・・・
信さんみたいに問答無用で先輩に好きだって言える大人になりたい
男とか女とかじゃなく・・・人間をすきになりたい

絆っての?
俺にはそれが眩しい

「信さんは刑事として・・・先輩が犯罪者になったらどうしますか?それでも先輩ラブでいられるんですか?」

意地悪でガキな質問だって理解ってる

「ハハハ!!今更ですか?先輩、このはちゃんと結婚してるのに?犯罪者なのは知ってるし?このはちゃん未成年ですよ?先輩・・・元・・・刑事だって・・・言っただろ?」

やば・・・空気が変わった

「先輩が犯罪者になったら?どうする?どう言われたい?どの答えなら高橋君は納得すんの?先輩が犯罪者なら俺は同罪者でいいよ?協力するし・・・先輩の見方はいつだって俺でありたいし、俺の味方は先輩。・・・只一人」

ゾクッとした
信さんの先輩愛情に

「ね?高橋君さ?勘違いしないでね?先輩の彼女の同級生だからさ?後輩の親友だからさ?
先輩がピンチな時はいつでも助けられる様に俺が刑事で居るの」
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