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溶かされてみる?
第16章 刺激的なクリスマス

「…」
ああ、もうクリスマスプレゼント失敗だ…

「私のは…メガネケースですか」
「そう!とおくんのは…」

とおくん(遠哉さん)にあげたものは…
「なぜ…クレヨンし◯ちゃんの…」
「とおくんってちょっとお茶目な部分あるからそっくりだなって!可愛いでしょ、そのメガネケース!」

「…」「…」「…」「…」「…」
きっとこの場の誰もが思ったのであろう。
お茶目× 時に天然○ なのであって、決して遠哉自体がそういうキャラではないということを…

「あ…あたし、か、買い物行ってくる!!」
「お、おい恋!」
その場の空気に耐えられなくなったあたしは家を飛び出した。



「…寒い。」
今思えば、あたしりっくんの少しあったかいシャツにカーディガン羽織っただけだ…
すっごい寒い…

「どうしよう」
自分があんなに破滅的なセンスの持ち主だったなんて知らなかった。
みんなが使えそうなもので、尚且つイメージに合うもの…と思ってたのに大失敗。

「あたしが成功したのって…お弁当だけか。」
みんなは何かといろんなことしてくれるのに、
結局あたし迷惑ばっかりで、何にもできてないな…

とぼとぼ歩いていると思い出の公園に着いた。

「ここ、秘密基地だったよなぁ」
あの頃のあたしたちはよくこの公園で遊んで遊んで…
そんで丸いこの石の中に入って…

「あたしなにやってるんだろ…」
結局ただ自分の押し付けで失敗して、迷惑してるのみんなの方なのにまたあたし1人で飛び出して迷惑かけてる。

「…はぁ」
ちゃんと謝ろう、みんなに。
だんだん頭が冷えてきて、考えがまとまり遊具から出ようとした時…

「本当に何かあったらここに逃げるの変わんないなお前」
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