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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?

判決を・・・言い渡します
主文・・・
・・・
・・・
数日後、俺がいたのは・・・裁判所
???
・・・ではないけどな
ここは・・・罪人を裁く
それに等しい場所
罪人である俺が
裁きを受ける場所だった
「皆様、お揃いであれば
始めさせていただきます…」
仰々しくそびえ立つビルの一室
マリアの夫に
訴えを起こされた俺は
協議の場であるこの場所に
呼び出されていた
中心に立って話を進めるのは
先方の立てた弁護士
いかにも頭のカタそうな
愛想の欠片もない女の弁護士が
黒渕メガネのレンズを通して
冷たい目線で双方をちらほらと見ていた
マリアの…弁護士ではない
マリアは自分の弁護士を呼ぶことも
おそらくは…その余地もなにもない
許されなかったのだろう
マリアはやつれた表情で
まるで当たり前のように
俺の真向かい・・・〃先方〃の席に
ひどく重苦しい雰囲気の中
座らされていた
時計の振り子の音しか聞こえないような
重く…静寂を保つ部屋の中
テーブルを挟んで向かいに座るのは
俺と…連絡を受けて同行した
俺の母親・・・
俺は勿論、断ったが
そうはいかないと言って
同席した俺の母親は
血相変えて…青白い顔をして座っていた
「つきましては…本件の概要、及び
訴えを起こされました橘氏からの~…」
弁護士が淡々と
ロボットのように無表情で
説明を始めて、その〃言い分〃が述べられる
「橘氏からの警告があったにも関わらず
篠宮氏は橘氏の妻である、まりあさんと
密会を繰り返し、今回に至っては
休暇を利用し
まりあさんを無理矢理に連れ出し
強引に引き連れて
地方に揃って滞在した事実…及び」
弁護士が、その意見をズラリズラリと
述べながら
隠し撮りされた写真を
双方に見えるように並べていく
「度重なる逢瀬…従って、そこに
〃不貞行為〃があった
その事実を元に訴えを起こされました」
主文・・・
・・・
・・・
数日後、俺がいたのは・・・裁判所
???
・・・ではないけどな
ここは・・・罪人を裁く
それに等しい場所
罪人である俺が
裁きを受ける場所だった
「皆様、お揃いであれば
始めさせていただきます…」
仰々しくそびえ立つビルの一室
マリアの夫に
訴えを起こされた俺は
協議の場であるこの場所に
呼び出されていた
中心に立って話を進めるのは
先方の立てた弁護士
いかにも頭のカタそうな
愛想の欠片もない女の弁護士が
黒渕メガネのレンズを通して
冷たい目線で双方をちらほらと見ていた
マリアの…弁護士ではない
マリアは自分の弁護士を呼ぶことも
おそらくは…その余地もなにもない
許されなかったのだろう
マリアはやつれた表情で
まるで当たり前のように
俺の真向かい・・・〃先方〃の席に
ひどく重苦しい雰囲気の中
座らされていた
時計の振り子の音しか聞こえないような
重く…静寂を保つ部屋の中
テーブルを挟んで向かいに座るのは
俺と…連絡を受けて同行した
俺の母親・・・
俺は勿論、断ったが
そうはいかないと言って
同席した俺の母親は
血相変えて…青白い顔をして座っていた
「つきましては…本件の概要、及び
訴えを起こされました橘氏からの~…」
弁護士が淡々と
ロボットのように無表情で
説明を始めて、その〃言い分〃が述べられる
「橘氏からの警告があったにも関わらず
篠宮氏は橘氏の妻である、まりあさんと
密会を繰り返し、今回に至っては
休暇を利用し
まりあさんを無理矢理に連れ出し
強引に引き連れて
地方に揃って滞在した事実…及び」
弁護士が、その意見をズラリズラリと
述べながら
隠し撮りされた写真を
双方に見えるように並べていく
「度重なる逢瀬…従って、そこに
〃不貞行為〃があった
その事実を元に訴えを起こされました」

