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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第26章 運命は・・・先着順?

四面楚歌・・・
ぐるりと囲まれた
その中心に立つ、俺とマリア
そして一番に行く手を阻むのは
ラスボス顔負けのラスボス?
〃この手を…はなしちゃいけねぇんだ〃
俺とマリアが手を握り合ったのは
もはや本能だったように思う
『まりあ…?…クスクス…何してるんだ?
ゲームはおしまいだぞ?』
『カズキ・・・私は…あなたとは・・・』
『遊びは終わり・・・
ゲームオーバーだ、と
そう言っているだろう・・・』
車から降りる事もなく
その威圧感と視線で
自ら手を下すことはない
まさに司令塔・・・
その目はマリアを捉え
妖しく笑って
〃早く仕事を終えろ〃…と
連中を急かしていた
ギュウ・・・
俺はマリアをヤツから隠すように
後ろに立たせて
つよく・・・つよく
手を握るが
『っ!…いやっ…やめてぇっ!!!』
『マリアっ・・・!!!』
ヤツからマリアを隠しても
後方にいる連中…両脇にいる連中
4人が二手に分かれ
俺とマリアの間に一気に入り込み
つよく繋いだふたつの手は
いとも簡単にほどけてしまう
『っクッソ!~離せっ、このヤロォっ!
マリアっ・・・!マリア!!!』
俺とマリアは…引きちぎるように
ほどかれた手を
無我夢中で
何度も…何度も繋いだ
連中が俺を羽交い締めして
マリアから完全に引き離した
『ゆぅちゃんっ!ゆぅちゃんっ・・・』
「さぁ…!っ、奥さんは…こちらですよ!」
焦りを隠せないのか
キレ気味なサトウが
依頼人であるヤツの手前
荒っぽさを隠しながら
マリアを押さえ付ける
ドンっ…
『はなして!っ触らないでよっ・・・!』
マリアはがむしゃらに
鬼か獣にでもなるかのように
大の男の腕を振りほどいて
俺の方に駆けてくる
『ゆぅちゃんっ…!ゆぅちゃんっ!』
その目には既に
涙が溢れかえっていて…
マリアは泣き叫ぶように俺の名前を呼ぶ
『ゆぅちゃん…っ、ゆぅちゃぁぁぁんっ・・・』
バタン…っ
マリアが押し込まれた車の
後部座席のドアが勢い良く閉められた
ぐるりと囲まれた
その中心に立つ、俺とマリア
そして一番に行く手を阻むのは
ラスボス顔負けのラスボス?
〃この手を…はなしちゃいけねぇんだ〃
俺とマリアが手を握り合ったのは
もはや本能だったように思う
『まりあ…?…クスクス…何してるんだ?
ゲームはおしまいだぞ?』
『カズキ・・・私は…あなたとは・・・』
『遊びは終わり・・・
ゲームオーバーだ、と
そう言っているだろう・・・』
車から降りる事もなく
その威圧感と視線で
自ら手を下すことはない
まさに司令塔・・・
その目はマリアを捉え
妖しく笑って
〃早く仕事を終えろ〃…と
連中を急かしていた
ギュウ・・・
俺はマリアをヤツから隠すように
後ろに立たせて
つよく・・・つよく
手を握るが
『っ!…いやっ…やめてぇっ!!!』
『マリアっ・・・!!!』
ヤツからマリアを隠しても
後方にいる連中…両脇にいる連中
4人が二手に分かれ
俺とマリアの間に一気に入り込み
つよく繋いだふたつの手は
いとも簡単にほどけてしまう
『っクッソ!~離せっ、このヤロォっ!
マリアっ・・・!マリア!!!』
俺とマリアは…引きちぎるように
ほどかれた手を
無我夢中で
何度も…何度も繋いだ
連中が俺を羽交い締めして
マリアから完全に引き離した
『ゆぅちゃんっ!ゆぅちゃんっ・・・』
「さぁ…!っ、奥さんは…こちらですよ!」
焦りを隠せないのか
キレ気味なサトウが
依頼人であるヤツの手前
荒っぽさを隠しながら
マリアを押さえ付ける
ドンっ…
『はなして!っ触らないでよっ・・・!』
マリアはがむしゃらに
鬼か獣にでもなるかのように
大の男の腕を振りほどいて
俺の方に駆けてくる
『ゆぅちゃんっ…!ゆぅちゃんっ!』
その目には既に
涙が溢れかえっていて…
マリアは泣き叫ぶように俺の名前を呼ぶ
『ゆぅちゃん…っ、ゆぅちゃぁぁぁんっ・・・』
バタン…っ
マリアが押し込まれた車の
後部座席のドアが勢い良く閉められた

