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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第29章 果たされぬ・・・約束

『ウソだよ…そんなの!』
『ふっ・・・どしたエリカ?』
『そんなのウソに決まってる!
エリカにはわかるよ!』
『ハハハ・・・何言ってる、お前に何が…』
『エリカがバカだから!?
子どもだから!?
それでもわかるよぉ!
ユウトが…言わなくたって・・・
〃この人〃が…言ってるよ!』
エリカが…俺がベットに置いた手紙を
拾い上げてかざすように見せてきた
『エリカは…ユウトの事だって
よく知らないよ…逢ったばっかだもん
この人のことは…もっと知らない
会ったことも、見たこともない
だけど…っ、エリカでも
この人の〃言ってること〃は
わかるもん!』
『・・・エリカ』
『ユウトが…どんな人なのか
ユウトが…この人を本当に好きで
この人もユウトを…本当に好きで
テレビとか…大人たちの言ってる
遊びとか…悪いことって
不倫なんかとは…ちがうって
エリカでもわかるよ!』
『エリカ・・・同じなんだよ』
『同じなんかじゃない…!
ユウトはちがう・・・!
ただの…悪いことしてる人なら
ユウトは…エリカに優しくなんかしない!
この人だって・・・!』
『・・・』
『ユウトを…本当に好きで
愛してなければ…こんな手紙書かない
〃書けない〃よ・・・っ』
『・・・』
『ちゃんと・・・好きだったんじゃん
ただ・・・人を好きになっただけじゃん』
『・・・』
『好きになった人が…たまたま
結婚してただけじゃんか・・・
ユウトの好きな人が…たまたま
ユウトより先に…
別の人に出逢っただけじゃんか…っ』
『・・・』
『出逢いは…早いもん勝ちなんて
そんなこと絶対にない…っ
エリカは絶対にちがうと思う!』
少女が…息切れ起こしそうに
必死に、叫ぶように語る言葉の数々は
その当時の俺が
俺と…アイツが
どれ程…それを主張したかったか
そんな声が通ればどれだけ良いか…と
何度も何度も…心の中で嘆き
叫んできた言葉だった
『ふっ・・・どしたエリカ?』
『そんなのウソに決まってる!
エリカにはわかるよ!』
『ハハハ・・・何言ってる、お前に何が…』
『エリカがバカだから!?
子どもだから!?
それでもわかるよぉ!
ユウトが…言わなくたって・・・
〃この人〃が…言ってるよ!』
エリカが…俺がベットに置いた手紙を
拾い上げてかざすように見せてきた
『エリカは…ユウトの事だって
よく知らないよ…逢ったばっかだもん
この人のことは…もっと知らない
会ったことも、見たこともない
だけど…っ、エリカでも
この人の〃言ってること〃は
わかるもん!』
『・・・エリカ』
『ユウトが…どんな人なのか
ユウトが…この人を本当に好きで
この人もユウトを…本当に好きで
テレビとか…大人たちの言ってる
遊びとか…悪いことって
不倫なんかとは…ちがうって
エリカでもわかるよ!』
『エリカ・・・同じなんだよ』
『同じなんかじゃない…!
ユウトはちがう・・・!
ただの…悪いことしてる人なら
ユウトは…エリカに優しくなんかしない!
この人だって・・・!』
『・・・』
『ユウトを…本当に好きで
愛してなければ…こんな手紙書かない
〃書けない〃よ・・・っ』
『・・・』
『ちゃんと・・・好きだったんじゃん
ただ・・・人を好きになっただけじゃん』
『・・・』
『好きになった人が…たまたま
結婚してただけじゃんか・・・
ユウトの好きな人が…たまたま
ユウトより先に…
別の人に出逢っただけじゃんか…っ』
『・・・』
『出逢いは…早いもん勝ちなんて
そんなこと絶対にない…っ
エリカは絶対にちがうと思う!』
少女が…息切れ起こしそうに
必死に、叫ぶように語る言葉の数々は
その当時の俺が
俺と…アイツが
どれ程…それを主張したかったか
そんな声が通ればどれだけ良いか…と
何度も何度も…心の中で嘆き
叫んできた言葉だった

