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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~
第29章 果たされぬ・・・約束

『昨日の…こと・・・手紙の・・・こと
エリカ・・・ちゃんと謝りたくて』
『・・・』
俺は…なにも咎めるつもりも
なにもなかった
けど・・・エリカは
その素直さと、意外過ぎる律儀さで
俺に…改めて謝ってきた
『それなら…初めから〃そこだけ〃言え
余計な事ばっかごちゃごちゃ言って
~~それなら、もう…なんも
怒っちゃいねぇから…安心しろ』
『〃これ〃は・・・ユウトの大事なもの』
『・・・!?』
あしらった俺に…エリカは
封筒を……あの手紙を差し出してきた
俺が…エリカから取り上げて
握り潰してゴミ箱に捨てた、それ
シワくちゃになったハズのそれは
何百回…伸ばしたんだろう?ってくらい
必死こいて手で直した様子が見てとれる
それを物語るように
エリカが片付けて掃除した俺の部屋は
片隅の本棚の前だけが
シワをのばすのに
重しに使ったかの本で散らかっていた
『これは・・・エリカなんかが
ユウト以外の誰も・・・
エリカなんかが見ちゃいけないものだった』
『・・・』
『ごめんなさい・・・』
両手で手紙を差し出して
慣れない雰囲気で頭を下げるエリカ
頭に…血が昇って
カッとなる、なんてことも
自分が殻に閉じこもるように
自分が…逃げるために
エリカを怒鳴り付けようなんて
そんな気は…ちっとも起こらなかった
そんな…みっともない真似は
もう御免だった
エリカ・・・ちゃんと謝りたくて』
『・・・』
俺は…なにも咎めるつもりも
なにもなかった
けど・・・エリカは
その素直さと、意外過ぎる律儀さで
俺に…改めて謝ってきた
『それなら…初めから〃そこだけ〃言え
余計な事ばっかごちゃごちゃ言って
~~それなら、もう…なんも
怒っちゃいねぇから…安心しろ』
『〃これ〃は・・・ユウトの大事なもの』
『・・・!?』
あしらった俺に…エリカは
封筒を……あの手紙を差し出してきた
俺が…エリカから取り上げて
握り潰してゴミ箱に捨てた、それ
シワくちゃになったハズのそれは
何百回…伸ばしたんだろう?ってくらい
必死こいて手で直した様子が見てとれる
それを物語るように
エリカが片付けて掃除した俺の部屋は
片隅の本棚の前だけが
シワをのばすのに
重しに使ったかの本で散らかっていた
『これは・・・エリカなんかが
ユウト以外の誰も・・・
エリカなんかが見ちゃいけないものだった』
『・・・』
『ごめんなさい・・・』
両手で手紙を差し出して
慣れない雰囲気で頭を下げるエリカ
頭に…血が昇って
カッとなる、なんてことも
自分が殻に閉じこもるように
自分が…逃げるために
エリカを怒鳴り付けようなんて
そんな気は…ちっとも起こらなかった
そんな…みっともない真似は
もう御免だった

