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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶
高宮くんの愛撫は続いていた。
だけど私の身体は反応を示さない。
どこを舐められても弄られても、快感が沸き起こることなどなかった。
ただ人形のように、ただ愛のない情事を与えられるだけだった。
だけど痛みには反応する。
濡れてない私の秘部に指が入ってくる瞬間、チクリと痛みを伴った。
指で掻きまわし抜き差しをされても私の中が潤うことはなかった。
ただ、防衛反応からなのか少しだけ湿り気を感じた。
それを感じていると思ったのか、指を引き抜き私の鼻に近づけさせ匂いを嗅がせた。

「華の感じている証…我慢しなくていいから声だしてよ。華のかわいい声聞きたい…前みたいに聞かせて」

その声が段々と近づいてきて、私の口を塞いだ。
そして舌が入ってくる。
抵抗もしなければ絡ませることもしない。
私はただの人形だから。
だけど、それが気にいらないのか苛立っているのが手に取るように分かった。
唇を離し、また頬を叩かれた。

「もっと求めてよ。俺ひとりじゃ面白くない…写真撮って会社にばらまくよっ」

人形でいることも許されなかった。
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