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遠い日の約束。
第13章 混在する記憶
その抵抗が彼のイライラを募らせていった。
乱暴に手を持ち上げられ、何かに固定された。
このベッドにそんなものはないはずだった。
だけど何かに確実に固定され、身動きが取れなくなった。

「抵抗しなくなったら外してあげるよ。それまでは我慢してね」

優しく言われても恐怖が薄れるはずもない。
腕を固定したあとは、何もなかったかのように私の身体全体を舌で舐めまわす。
鎖骨から胸の谷間を通りおへそまで一直線に…
遮るものは何もない。
そう。
私は何も着てはいなかった。
隠すものもない私の身体は、生まれたままの恰好で高宮くんの目の前に晒されていた。
恥ずかしさと口惜しさが込み上げてくる。
どうして私がこんなことをされないといけないのかと自分の人生を呪うしかなかった。

「泣くのは今のうちだけだよ。きっとそのうち自分から俺を求めるようになるから…入れてって言われせるよ」

楽しそうに告げる言葉は、凶器でしかない。
そんなわけはないと分かっていても、この数日間何をされるのかと思うと死にたくなってくる。
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