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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第14章 烈しさと切なさと、愛しさと

側室の話が御前会議で出るようになって以来、王が後宮を訪れる回数は眼に見えて減り、夜は足を踏み入れることもなくなった。王は側室を拒んではいるが、それは舅である領議政をはばかって遠慮しているのであって、内実はそろそろ王妃にも飽きたのではないか、そんな穿った推測をする者までいた。
―殿下はまだ漸く二十二歳のお若い盛り、いかにお美しかろうと、後宮に咲く花が一本だけというのもやはり物足りぬと思し召しても致し方なかろうて。
―殿下はまだ漸く二十二歳のお若い盛り、いかにお美しかろうと、後宮に咲く花が一本だけというのもやはり物足りぬと思し召しても致し方なかろうて。

