この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
運命の人
第38章 1度だけ。。。
ホテルから一歩外に出ると、修二はいつもどおりの館長の顔をしていた


「お世話になりました。。。」


「元気で。。。」


体がまだ熱い。。。

最初で最後の過ちは、忘れられるのだろうか。。。?

いつまでも離れられない私達を外で待っていた健人が見ているのを感じて、振り向くと、笑っていない目の健人が手を振っていた


「私。。。

私もズルい女ね。。。

海人も手離したくないし、お腹の子供も失いたくない

健人との生活も手離せなくて

修二と全て投げ出して逃げたい私もいる

拐ってくれたら。。。?そう期待している私がいる

でも、できない。。。」


「美海。。。

海人くんや、お腹の子供から、美海を取り上げて拐ってしまうことは出来ない。。。

何も考えないで拐ってしまえたら、誰かが傷つく

健人が待ってるよ。。。?

美海のいるべき場所に戻って幸せになれよ。。。




愛してる」



最後の愛してるは、声には出してくれない唇だけが、そう言っていた


「私もっ」


私に背を向けて歩いて行く修二の背中に話していく



愛してる。。。



声には出してはいけない。。。

修二の肩が震えている


「お世話になりましたっ

さようならっ」


同じように背中を向けて健人のいる扉を開いていく

扉を開いていくと、眩しい光が入ってくる


「お待たせっ?」


空回りなくらい元気な声で、精一杯の無理した笑顔を向けて駆けよっていく


「おいっ?走るなって?

危ないぞ?」


駆けよっていく私に慌てる健人が可笑しい


「大丈夫っ」


私の手からかばんを取り上げて、手を繋いでいく


「ちゃんと、話できた?」


健人が中から手を振っている館長を見ながら手を振っていく


「何の話。。。?」


心が見透かされているように感じて健人を見る

健人の瞳に映る修二が見える


「最後の挨拶。。。だろ?」


「さあね。。。?」



「早く帰ろう?

海人に会いたーい」



手を引っ張って、健人の瞳から修二がいなくなるのを確認して、歩いて行く


「そんなに急いだら、危ないって?」


優しく気づかう健人と笑いながら歩いて行った


/350ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ