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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ
これだけ長く一人の女を抱き続けたことはないが、ルリのナカはいつも俺を苦しめる。
ギュウギュウと締め付けて奥に誘い込んでくる。
他の女などいらない。
ルリで十分だった。
ルリが手足を絡めて俺を引き寄せる。
こんなことをされても心から喜べるのはルリだけだった。
堪らず動きを早めていき、同時に達し、最奥に放った。
ルリを抱き上げて風呂にいき、ナカを綺麗にしていく。
そしてまた抱き締めて、湯に浸かった。
「ハルト…
空には彦星と織姫がいるんです。」
「それは星?」
「人だと思うんですが…
星を人になぞらえたのか…
わかりませんが…」
「ふうん…それで?」
「織姫はその名前の通り機織りを仕事とするお姫様でたいそう美しい女性でした。
そして彦星は牛飼いの男でこちらも逞しい男らしい人でした。
二人は恋仲になりました。」
「いきなりめでたし、めでたしだな。」
「ハルト…それじゃあお話にもなりません。」
「そだな…」
「二人は恋に落ち、逢瀬を重ねて、遊んでばかりいて、自分たちの仕事が疎かになってしまいます。」
「得意のあらら…だな。」
「そんな二人を見ていた神様が怒ってしまいます。」

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