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伝わらない想い
第7章 素直な気持ち
カウンターに座っていた純と茜さんも一緒に、一つ空いたボックス席に案内した。

「はい、どうぞ」

ビールジョッキとワイングラスを一つずつテーブルに置く。

「...蘭ちゃん?やだぁ、久しぶりね」

ぺこっと頭だけ下げた。

「どう?彼氏出来た?」

いきなりこの質問。
どうかと思う。

陸の元カノ。
陸と付き合っていた時から苦手だった。
見下されてるような瞳。
勝ち誇ったような喋り方。
私が陸のことを好きだからそんな風に感じていたのかもしれない。

7年前にこの店でふたりが別れてから、この人がこの店に来ることはなかった。

だけど。
私はこの人を1度街で見かけたことがある。


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