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伝わらない想い
第7章 素直な気持ち

咄嗟に袖で拭う。
その瞬間、スルっとグラスが指から抜け落ち大きな音が店に響いた。
「す、すみません」
「蘭、怪我は?」
すぐにマスターが声を掛けてくれる。
「あ、...」
「ちょっと切ってるな」
「ごめん、なさい...」
「気にすんな、ほら、手出せ」
「ごめん...ごめん、なさい」
一度引っ込んだはずの雫がまた静かに溢れてきた。
「蘭...」
マスターは何も言わずに切れた手を手当してくれた。
そして、ぽんっと頭を撫でてくれる。
その手が懐かしく暖かいとても優しいもので、また私の瞳が潤んだ。
その瞬間、スルっとグラスが指から抜け落ち大きな音が店に響いた。
「す、すみません」
「蘭、怪我は?」
すぐにマスターが声を掛けてくれる。
「あ、...」
「ちょっと切ってるな」
「ごめん、なさい...」
「気にすんな、ほら、手出せ」
「ごめん...ごめん、なさい」
一度引っ込んだはずの雫がまた静かに溢れてきた。
「蘭...」
マスターは何も言わずに切れた手を手当してくれた。
そして、ぽんっと頭を撫でてくれる。
その手が懐かしく暖かいとても優しいもので、また私の瞳が潤んだ。

