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第20章 大いなる保護と罠

「・・・
相変わらずのお題目ですね、そろそろ聞き飽きましたよ、その言葉は・・・」


「・・・・・」


仁科さん何時になく辛辣。



『盟主‥‥
我々賢人は、古の誓約に従うのみ‥
新たなる盟主を迎える誓約の言葉は、遥か古から続く儀式の１つで御座います』


「それは分かっています、貴方方賢人が余計な事をしなければの話ですが‥」


『今の我々に、盟主を抑える力も術もありません‥
盟主、貴方様を聖遺物と共にした時に、当時の賢人は全員力尽き知識は全て失われてしまった』


聖遺物‥‥共にする‥‥力尽きる‥‥


何となく分かる、仁科さんの記憶の中にあったから。


仁科さんは、聖遺物の中に１人閉じ込められた。
そして長い間眠りに付いて、目を覚まして見れば全然知らない世の中。


どれだけの年月かは、私にも分からない。
でも、眠りながらも仁科さんの意識が微かにあったのは、記憶にある。
孤独な光と闇･白と黒の中、それが私が見た仁科さんの記憶。



「・・・
是非そう願いたいものですね‥
もし偽りならば、今度は私が貴方方を遺物の中で眠らせますよ‥‥永遠に‥‥‥」


『滅相も御座いません、全て事実、嘘偽りは一切ありませぬ・・・』


「・・・・
まあ良いでしょう・・」


仁科さんは信用していない‥‥‥この賢人という人達を‥‥