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第17章 魅了の調教師

「・・・
もう少し時間があると思っていました‥
ですが、美波の覚醒が思いの外早い、今はこれで我慢して下さい美波」


「？？？」


仁科さんは、Yシャツの袖を捲り‥‥そして自分の手首に噛み付いた！？



「・・・あっ・・・」


仁科さんの手首から流れる・・・血・・・



「明確に意識がある美波に、良い方法とは思いませんが‥
無意識下で何かされるよりマシです、私の血で我慢して下さい、血がキラキラ綺麗に見えるでしょう？」


「・・・・・・・」


薄暗い室内なのに、仁科さんの流れる血だけは、はっきりと分かる。


それも赤く光っているような、眩しい物を見ているような感覚。



「・・・・・美波・・・・・」


「・・・あっ・・・」


仁科さんの手首が私に近付く。
私は、それに釣られるように、躰が勝手に動いてしまう。


仁科さんの手首に触れて・・・そして流れる血に唇を付けた・・・



「・・・・・甘い・・・・・」


「・・・前もそう言っていましたね・・・」


・・・前？？


という事は、私は前に仁科さんの血を飲んだ‥‥事がある？



「・・・んっ・・・」


唇を付けて、舌で血を舐め取って。
微かだけど、この甘い味、覚えてる・・・仁科さんの・・・血の味・・・・・