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禁断背徳の鎖外伝・73億分の奇跡
第11章 外側と内側



「元々、早乙女と知っていたんだ、気にするものか?
少なくとも、俺に対する態度は普通だぞ?」


「問題はそこでは無くて‥
昔酔い潰した部下が、今は社長じゃ、やりにくいという事の方なんだが‥‥」


「は?
お前を酔い潰した!?」


「叔父‥そこまで驚かなくても‥‥」


これに関しては嘘は言ってない、数年で何度倉原に潰されたか‥‥



「とんでもなく酒は強いだろうお前‥」


「上には上がいる‥と言ったところかな?
実際に、私は一度も倉原に勝てなかったからね」


「・・・上過ぎる」


「まあ・・・」


今考えても倉原の強さは異常、あれに勝てる強者はいるのか?
私ですら本気で思う。



何とか‥言いたくない酒の話を出してまで、朔夜叔父からの追求は逃れた。


その間に待っていた、メールの返信が届いたが‥



「・・・
上手くいきそうだ‥
こちらの条件を全て飲む‥そう結論付けたみたいだね」


「冗談‥‥だろう‥‥」


「冗談でこんな事をやる程、私は酔狂では無いよ‥
さて‥発送先は東京の私の会社、全て確認の後に契約通りのプログラムを流す‥‥これで良いかな?」


「ああ‥
だが、そのダミー会社、受け取れる奴が居るのか?」


「管理を任せているのが1人‥
それで事足りると思うが?」


「まるっきり空という訳でも無いんだな」


「普段は郵便物の二次配送と、掃除がメインだとは思うがね‥
それでも長年続けてくれてはいるんだよ」


たまたま東京で、あの会社に近いという理由で雇った‥
あれから7年は経った今でも、変わらず働いてくれている‥‥本人はライフワークのつもりらしいが。



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