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サキュバスちゃんの純情《長編》
第11章 幸福な降伏

「雄兄は……根っからのサディストなんだ。その被害者は、小さい頃は主に俺や健吾、他の親戚だったんだけど」
翔吾くんの口から話された荒木さんの悪行は――彼の裏の顔を知った今では、だいぶ納得できるものだった。
親戚の子にたくさん水を飲ませて、トイレに行かせず失禁させたり。
土地勘のない山中や電車の中で親戚の子を置き去りにしたり。
アレルギーの原因になるものを食べさせたり。
犯罪スレスレのことも「親戚のしたことだから」と片付けられていたという。
しかも、荒木さんは「相手のことを思って」それらを実行していたというのだというから、始末に負えない。
そして、翔吾くんと健吾くんは高校大学と成長するにつれ荒木さんとは疎遠になっていったというが、幼少期のそういう事情から、荒木さんとは関わり合いたくない、と思うようになったようだ。
「高校大学と、女癖も悪かったみたいだしね。おばさんが参っていたくらいに、相手に酷いことをしていたみたいだし」
たぶん、縛るのは序の口で、ハードなこともさせていたんだと思う。野外プレイとか首絞めプレイとか。想像でしかないけれど、ありえそうだ。
「なるほど。じゃあ、あかりはマゾだと思われているのかな」
「あんなに上になるの好きなのになぁ」
二人して頷くことじゃないよね、やっぱり、それ。……確かに、騎乗位は好きだけど。

