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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

それは、恋人になったから?
健吾くんより優位だから?
翔吾くんは流れる景色をぼうっと見つめたあとで、ぼそりと呟く。
「あれはあれで、プレイとしては刺激的だったしなぁ」
「……翔吾くん?」
「ヤッてる最中は、めちゃくちゃ興奮した。俺、おかしいのかな? あかりがもっと気持ちよくなっている姿なら、見たい。見てみたい」
翔吾くんがチラリと私の顔色を伺っている。
「ダメ?」
その聞き方は、ずるい。ずるいよ。
私が拒めないのを知っているのに、その聞き方は、本当にずるい。
ただ、翔吾くんも健吾くんも同じ気持ちで受け入れることならできると思うけど、恋人とセフレの状態なら……無理な気がする。
だって、体が気持ちいいのは同じで、心の区別なんてできない。
「……ダメ」
「じゃあ、健吾と一緒にするのはナシね、今のところ」
「はい」
「健吾はセフレでいいよ」
それが翔吾くんの答え。

