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サキュバスちゃんの純情《長編》
第8章 兄弟の提携

抱き合いながら、キスをしながら、腰を振る。
とろんと熱っぽい視線で私を見上げてくる翔吾くんを組み敷いて、腰を上下に動かす。
繋がった部分は、とろけるほどに熱い。
声を我慢しなくてはいけない状況でするセックスは、その背徳感ゆえに気持ちがいいのだろうか。
ぐちゅぐちゅと部屋に淫らな水音が響くだけで、声は二人とも押し殺したまま。
声が漏れそうになると、お互いの唇に吸い付くか、何かを噛んで我慢するかしかない。
だから、さっきから、ずっとキスをしているのだ。
階上に翔吾くんの両親がいる。聞くと、客室のちょうど真上が両親の寝室なのだという。
寝室の真下なのに、という背徳感。声が聞こえてしまうかも、というスリル。それらをあっさりと凌駕する、快楽。
声を出さないように、甘い味を貪る。
「……っふ、ん」
漏れ出た声は、また唇の中へ。翔吾くんがいきなり胸の突起に触れたりするから、声が出てしまう。意地悪なことをしないで、と舌を甘く噛む。宥めるように、舌がちょこちょこと動く。
「あかり」
「ん? イク?」
「来ちゃった。出そう」
いきなり、腰を止める。大きく硬く反り立った肉棒が、私の中で暴れたくてうずうずしているのはわかっているけれど。
「なん、で?」
「まだ。イカせてあげない」
「イキたい……っ」
弱いオレンジ色の光の下、翔吾くんが切なく声を漏らす。胸に添えられていた指は、いつの間にか腰へ移動している。無理やり動かす気だ。

