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神さま、あと三日間だけ時間をください。
第3章 ♭ミュウとシュン~MailsⅡ~♭
 今日も前に逢ったときのように、大きな入道雲が水平線の彼方にひろがっている。まるで巨大な綿菓子が並んでいるようだ。
 ふと振り返った拍子に、背後に立つ駅名を記した看板が眼に入り、美海は眼を見開いた。
 どの駅でも見かける駅名が二人の真後ろに掲げられている。人がやっと数人座れるほどの簡素な木製のベンチがあり、その周囲を囲うように屋根がついている。駅名はベンチの背もたれの真上についていた。
―切別(きりわけ)
 当然ながら、上りと下り方向の次駅の名前も左右に記されていた。
「珍しい名前なのね」
 最初、シュンは美海の言葉をうまく解せなかったようだった。小首を傾げ、それから、彼女の視線を辿って初めて、なるほどというように頷いて見せた。
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