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PM2時〜パッカー車の恋人〜
第15章 AM10時の光景

これからも、ずっと誰にも打ち明ける事のない秘密の関係。
それでもいい。
貴方とこうして、同じ時間を過ごせていれば、他の人に伝える必要はないのだから。
ダンボールの回収が終わったアズが、パッカー車を閉める。
「お疲れ様でした!」
「星野さんも、頑張ってね!」
そう言ってアズが手を降り、パッカー車に乗り込む。
PM2時の時間は、あっというまに終わってしまった。
バックヤードに戻った私に同僚のパートさんが、ニヤニヤして話しかけてきた。
「最近、回収のお兄さんと星野さん、仲良しなのね。いつも楽しそうだし。あのお兄さん、イケメンだものねー。」
「あぁ、年齢が同じで話しが合うだけですよ。」
「そうなの?若いっていいわね。それより、あのお兄さん人気あるのよ。」
「そうなんですか?」
「イケメンだから、皆話し掛けたくて仕方ないみたいよ。」
「そうなんですか。確かにイケメンですもんね。」
そう言って笑って誤魔化したけど。
やっぱりアズは、モテるんだなぁ。
朝の時間もうちの店に来てるって、アズに前聞いたけど、朝の人とも私とみたく、楽しく話してるのかなぁ…。
私の知らない朝のアズ。
同じ場所で、どんな時間を過ごしてるのかな?
朝のアズも見てみたいなぁ…。

