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果てのない海に呑まれて
第18章 訣別

"赤の魔物"の名は伊達ではない
彼が率いる船員達は敵を船に乗せることすらほとんど許さなかった
それに対し相手は船上での闘いに慣れていないらしい
板から足を滑らせたりバランスを崩したりと自滅してゆく者も少なくなかった
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そんな争いの音を聞きながら小さく震えていたリリアはーーー
カタン
外から聞こえた物音にサッと顔を上げた
外ーーーといっても扉の外ではない
部屋の小窓から、男の顔が上下逆さまに覗いていた

