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蜘蛛の巣
第11章 変わらぬ心、変わりゆく身体
「温泉で……カズの腕の中で随分気持ち良さそうにしてたじゃない」
「カズを好きなようには見えなかったけどね」
"見られてた……!?"
華の唇が震える
焦ったような息が繰り返し吐き出される
そんな様子を見つめながら茅斗は柔らかい声で言った
「大丈夫だよ、ハナすごく可愛かったよ」
「だから、ね? ボクたちにもそれを見せて……」
双子は揃って同じ言葉を口にする
「ボクたちがもっとずっと気持ち良くしてあげるから」
そこから、綾斗と茅斗による淫靡な授業が開始されたーーー
「……っあ」
綾斗の唇が首筋を這う
茅斗の舌が、じっくりと味わうように華の手の指の一本一本を舐めてゆく
"どうして……!?"
たったそれだけのことなのに、身体はしっかり反応してしまう
綾斗が耳を食む水音を聞きながら華は薄目を開けて自分の右腕に目をやった
その瞬間、茅斗と完全に目が合ってしまう
茅斗は華の潤んだ瞳を見るなり嬉しそうに微笑み、これ見よがしに指を口から出し入れして見せた
人指し指から抜く時に僅かに舌が覗く
愛でるようにそこにキスをし、次の指へ移る
二つ年下のはずなのに、なんだかとても妖艶だーーー

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