この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜘蛛の巣
第11章 変わらぬ心、変わりゆく身体
"どうやってそんな風に見ろって言うの……!"
そりゃあ昔より逞しくなった
時々それに気が付くこともあった
でもーーー
「認めたくないよ……!」
いつも自分の後を追って走ってくる、小さな可愛い兄弟
大好きな、私の従兄弟
「無理だよ……ハナが女らしくなったみたいに、ボクたちだって変わったんだよ」
「ハナは酷いね……こんなにハナが好きなのに、ハナが他の男に抱かれるのを黙って見てろっていうの?」
茅斗が華の掌に口づけし、綾斗が耳元で囁く
「今の華が好きだから…今のボクたちを見てよ……」
それだけで身体がびくりと反応する
"呑まれちゃだめ……"
甘い言葉に釣られちゃいけない
「好きって…そんな簡単に……」
「簡単? 簡単に言うわけないでしょ、こんなこと。だってボクたち、結婚するかもしれないんだよ?」
「…っ……」
そうだったーーー
茅斗の言葉にここにいる理由を思い出す
確かに彼らも、夫候補なのだ
「それに……じゃあハナはカズのことが好きなの?」
「え……」
華の目がゆっくりと見開かれる

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


